単語登録のルール 熟語を頭文字で短縮登録して、大丈夫なの?(続)

目次


1. 前回までのお話し
2. 2音節目は7パターンしかない。
3. 頭文字ルールで省略してるのは、7パターンだけ!



1. 前回までのお話し


Wordでの文章作成やOutlookでのメール作成などで、
時短に使える単語登録ワザ 。

前回までに、こういうお話をしました。

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・パソコンで文章を書くとき、
    熟語のタイプに大きく時間を取られる

・熟語に単語登録を活用すれば、時短しやすい

・2字熟語は、各漢字の頭文字で単語登録する
    例)「結論」 なら、「けろ」

・3字熟語以上も、基本おなじルールで 単語登録活用できる。
    時短できる!

・でも「結論」とは別の熟語でも、
  「けろ」がたくさん登場したりしないの?

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前回のつづきです。
「結論」 →「けろ」という頭文字ルールですが、

「け○ろ△」の「○」と「△」には、
50音全部入る可能性があるとすると、

それだけで50×50=2,500もの熟語が
ぜんぶ 「けろ」という頭文字になってしまいます。


でも実際には、
「け○ろ△」の「○」と「△」には、

う、い、ん、つ、ち、く、き
の、7文字しか入らないんです!



この規則性の正体は、
漢語の発音の特長、ということでした。
先人の研究を引用したいと思います。



2. 2音節目は7パターンしかない。



「M式キーボード」研究開発情報の第4章です。
漢語の発音(ざっくりいうといわゆる音読み)で、
熟語を以下のように分類しています。


漢語発音の規則性はその第2音節が「ウ、イ、ン、ツ、チ、ク、キ」の7字に限定されていることからも明らかである。
第2音節の発音によって漢語発音の種類を分類することができる。



第2音節が「ウ」・「イ」であるものを-複合母音型
--「東」(TOU)--「西」(SAI)--「西」(SEI)

第2音節が「ン」であるものを----内音型
----「南」(NAN)
 
第2音節が「ク」・「キ」・「ツ」・「チ」-入声音型
---「北」(HOKU)---「劇」(GEKI)---「卒」(SOTU)---「八」(HATI)

漢語漢字の発音には上記の型以外の発音は存在しない。



前回もお話ししましたが、これを目にしたときは
ほんとうに驚きました。

ずっと日常使っていた熟語に、
こんなすごい規則性が隠れていたとは。。。
先生どうして教えてくれなかったのですか。。。



3. 頭文字ルールで省略してるのは、7パターンだけ!



とはいえ、日本語の50音でも、
母音は「あ」「い」「う」「え」「お」
の5つしかないというのと似てるのかな、
と思うと、まあ、そういうことかも知れません。


ということで
「け○ろ△」の「○」と「△」には、

う、い、ん、つ、ち、く、き
の、7文字しか入らない。つまりこれは


頭文字ルールで省略している「○」や「△」には、
ものすごく限定されたパターンの文字、
具体的には7文字しか入らない!ということなんです。



納得しました。
とても納得しました。

言い方を変えると、「◆○■△」という熟語では、

「◆」や「■」の部分にたくさんの種類の
文字が入ることで、
たくさんの熟語の語彙を表現している、
ということなんですね。


で、その「◆」や「■」の部分が、
すなわち頭文字、
ということです。


身近なものから法則性を見出すことの
楽しさを感じられたできごとでした。

ニュートンが万有引力を発見したときも、
こんな感じだったんでしょう(レベルが違いすぎます)


次回からはカタカナ語の話をしたいと思います。

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